18年度 優秀教員のことば

「日頃の教育に対する工夫,及び今後の教育への抱負」 — 情報・メディア工学科 福間 慎治

優秀教員推薦者はレポートを作成すべしとの仰せにより,常々意識していることを駄文ではありますが述べさせていただきます.

(1)体で覚えるということ

私の講義では短期留学生プログラム科目(英語で講義)含むすべての担当科目で「体験」や「実験」を取り入れている.教科書に書いてあることを鵜呑みにして分かった気になっただけでは何の意味も無く,実験して体感してはじめて分かったと言える.頭で覚えた知識はそのうち消えるが,体で覚えたことは一生モノである.また,実験,体験や経験をフィードバックし改めて理論等を見直せば,今度は新たな理解や異なる解釈を得ることができ,新しいアイデアも出てくる.

(2)自分の言葉で話す・書くということ

教科書を丸暗記した内容や自分で理解できていない内容を話したり書いたりしても何の意味もない.簡単な言葉でよいので,自分の言葉で置き換えて理解し,それをお話なさい,書きなさいと指導している.自分の言葉で書いたものは君がこの世に生きていた証であり,丁寧に書くように時には指導している.自分の言葉でうまく書けないのは読書量の不足もさることながら,小中高における現在の国語教育が「先生(あるいは教養人と呼ばれるリベラル系の大人)に受ける文章の書き方」であり,本人の責任ではない部分もある.

(3)少人数教育ということ

学生はユニークである.しかし,大人数の中ではその個性が埋没してしまう.少人数に絞って教育を行うと,その個性がいろいろと見えてきて楽しい.学生とのコミュニケーションもとりやすく,理解の度合いや成長をよく実感できる.すべての科目を少人数科目にしたいが現実には厳しいところ.

(4)笑うということ

sense of humorは重要である.緊張状態だけでは人は壊れるばかりである.緊張と弛緩のバランスが重要であり,効果的な弛緩が「ユーモア」である.危機に際して冷静さを取り戻したり平常心を維持したりするためには何よりもこれが大切である.学生とコミュニケーションを取るとき,彼らの多くはどうしても緊張してしまう(こちらとしてはやさしく接しているつもりであっても).緊張してしまうと教育効果も上がらない.そこをうまくユーモアでほぐしてあげることでより効果の高い教育が可能である.ただし,あまりお笑いに走りすぎると,あるべき学生と教員の距離がなくなってしまうことには注意しなければならない.


と,以上のようなことを心がけてはいますが,このような方法がうまくハマる学生さんもいれば,うまくいかない学生さんもいます.みんなが幸せになれる,win-winな関係になれる教育とは果たして何なのか?これは人類永遠の課題なのでしょうね.例え解が見つからなくとも,少なくとも我々はこれに向かって努力していかなければなりません.それを放棄することは,人生勝ち負けで言えば「完全に負け」ですからね.引き分けくらいには何とか持ち込みたいと思う今日この頃です.

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