19年度 優秀教員のことば

「日頃の教育に対する工夫,及び今後の教育への抱負」 — 情報・メディア工学専攻 森 幹男

日頃の教育に対する工夫,心がけていることについて以下に述べさせていただきます。

(1)見やすい板書

横長の黒板が1枚の場合は,全体を3つか4つに分けて使用し,隣に板書が移る際には境界を(赤チョークを使って)縦線で区切り隣の文字との境目を分かりやすくしています。また,上下にスライドするタイプの場合はスライドしても順番が分かるよう黒板に番号を書くようにしました。説明するときは,自分の体が板書を隠さないよう心がけています。また,一番後ろに座っている学生に黒板の文字が見えることを確認するだけではなく,自分で後ろへ行って板書の具合を自分の目で確認するようにしました。その上で,文字が見えない学生は前へ移動させるようにしました。

回路図などの説明では,色分けをした方が見易いと思われる場面があります。しかし,色チョークで文字を書くと学生からは文字が非常に見えにくくなってしまいます。そこで,白以外の色で文字を書く場合は,自前で用意した蛍光チョークを用いました。普通の赤チョークはライン専用に用いています。

(2)話し方の工夫

話し方が単調にならないように声の大きさにメリハリを付けるようにしました。間の取り方にも気を配っております。また,1テーマが終わるごとに学生に分かったどうかということを確認しておりますが,質問に対しては,1対1の回答にならないよう全員に向けて回答しています。質問の内容によっては1対1の回答になりますが,この場合は授業終了後に個別に行うようにしています。

学生が疲れてきたら,新鮮な話題(雑談)で気分転換を図るようにしています。このとき,全員に分かる話題を選ぶことと,(やる気を出させるような)教育的な落ちを付けるように注意しています。雑談的に話したことは(不思議と)いつまでもはっきりと覚えているようです。

新しいテーマに入る場合は,まず身近な製品を取りあげて,これから学習することが最終的にどういうことに役立つのかというイメージを作ります。たとえ,準備していたところまで進まなくても10分前にはまとめに入り,今日やったことと次回やること(予告)を話すようにしております。

(3)その他

出席は時間がかかっても全員読み上げます。このとき必ず相手の顔(目)を見ます。ただし,時間の無駄にならないよう演習させている間に行います。出席をとる最大のメリットはこれを繰り返しているうちに全員の顔と名前を覚えることが出来るということだと思います。名前を覚えるとキャッチボールが可能になります。

また,こちらが話しているときに授業に関係のない私語が聞こえてきた場合は,私語が止むまで,完全に話を止めます。

このようにして,代返や私語ができない雰囲気を演出しております。正直者がバカを見るようなことがないように最大限の注意を払っております。


「分かりやすく」ということ中心に述べましたが,教育のレベルを落とすつもりはありません。また,個人的にはレベルが高くて数人にしか理解できない授業があっていいと思っております。

私の場合,大学生だけを相手にしていると,分かるように話すという感覚が麻痺してしまいます。学生の多くは分からなくても何も言わないか寝てしまうことが多いからです。たまには思ったことをそのまま素直に口に出す小学生を相手にするのが新鮮で良いと考えております。 (かつて小学生に「漢字の書き順が違う」と指摘されたことがあります。実によく見ております。)

今後も公開講座などを積極的に行っていきたいと考えております。

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