20年度 優秀教員のことば

「日頃の教育に対する工夫,及び今後の教育への抱負」 — 情報・メディア工学専攻 藤元美俊

1.日頃の教育に対する工夫

a)「バランス」~学生に伝わる知識・エネルギーを最大化するために~

大学における授業の目的は、学生に社会で生きていくための「知識やエネルギーを伝える」ことであると考えている。それを最も効率よく行うためには、授業の内容(難易度)、進行速度などを適切に保つ必要がある。内容が難しすぎたり進行が早すぎたりしては授業についていけない学生が増える。逆に,簡単すぎたり遅過ぎたりしてもいけない。すなわち、最もたくさんの知識とエネルギーを伝えるための最適なバランスがあると考える。

b)「アンケート」~バランスを適切に保つための仕組み~

福井大学に着任して6年になるが、着任当初はどの程度の難易度や進行速度が適切であるか図りかねていた。そこで、出来るだけ早く「バランスの良い難易度と進行速度」を把握するために、毎回の講義の最後にちょっとしたアンケートを実施することとし,これはこの6年間,常に続けている(添付資料1参照)。その集計結果を基に、講義の進行速度や演習のタイミングを調整し、ついていけない学生や退屈する学生が生じないよう図っている。

c)「フィードバック」~有用な情報を得るための仕掛け~

統計的に有意なデータを得るために、アンケートの重要な設問は毎回同じものとしている。ただし、毎週全く同じ内容では回答することが煩わしくなり、講義に反映させるための有用なデータを得ることが出来なくなってしまう。そこで、重要な設問は選択方式とするとともに、他の設問内容に多少のユーモアを加え、学生自身が少しでも積極的に回答してくれるよう仕向けている。また、集計結果を学生に提示し、自身の回答が講義にどのように反映されているか説明している。


以上a)~c)による分析とフィードバックを通して、「講義」と「学生の学力」との整合をはかり、 「学生に伝わる知識・エネルギーが最大」となるよう心がけている。

2.今後の教育への抱負

学生にとって授業に出席することは、本来は「知識を得ること」であるが、残念ながら「目前の単位を取得すること」が主となっている場合も少なくない。後者である場合、往々にして記憶力に頼りがちであり、試験が修了した途端に全て忘れてしまうことになる。しかし、せっかく出席し貴重な時間を費やすのであれば、いつしか忘れてしまう「記憶」ではなく、いつまでも残る「知識」を獲得してもらいたい。そのために理論的説明に加え、出来るだけ身近な実例を挙げながら進めることを今後も続けていきたい。さらに、学生にとって「なるほど!」と思える実例を数多く提供できる知識人となれるよう努力していきたい。


添付資料1

図1 アンケート用紙

出席確認と学生からの意見収集を兼ねて、毎講義の終了直前に回収している。重要な設問は選択方式とするとともに、若干のユーモアを添えることにより、有効なデータの収集を図っている。

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