21年度 優秀教員のことば

「日頃の教育に対する工夫,及び今後の教育への抱負」 — 電気・電子工学専攻 葛原 正明

このたびは優秀教員に選んでいただき本文を借りて感謝の意を表するものである。ただ、当学科では選出を学部3年生の投票に委ねるため、3年生の講義を多く担当する筆者が有利な立場にあることは否めず、その他の先生方に少なからず恩借の念を感じる次第である。

当学科で私が担当する講義科目は、半導体工学(3年生前期)、電磁波工学(3年生前期)、電子デバイス(3年生後期)の3科目である。いずれも1,2年生で習得した物理と数学の基礎知識をベースとした専門科目であり、互いに深く関連した電子工学に関する選択科目に対応する。講義は教科書に準じて行っている。授業は講義形式を取るが、章末問題については演習形式で詳しく解説するよう心がけている。

講義中の学生の反応にはいつも注意をしている。重要な事項は何度も反復して念を押すとともに、具体事例や数字を使って理解を深めるよう工夫している。板書だけでは不足する内容については、手書きのプリントを配布し補足資料としている。導出可能な重要公式については特に丁寧に解説するよう心がけている。導出方法が複数あればそれらも教えている。重要公式の裏にある大きな仮定や、導出に必要な背景知識の重要性を記憶してもらうことに重点を置いている。また、導出した結果を丸暗記するなといつも教えている。

毎回ではないが、講義の冒頭では、自分が最近参加した国際会議のトピクスや専門ジャーナル誌から得た最新の話題、企業の研究所の話題などを思いつくままに紹介するようにしている。学生の心に響く話ができたと自らが感じたとき、また興味と希望に満ちた表情を返す学生の顔を見つけたとき、大きな手ごたえを感じている。さらに、講義の本論の冒頭では、復習を兼ねて前回の講義内容の後半を交えるように工夫している。これにより、当日の講義内容にスムーズに移行できるが、時間的ロスが生じることは否めない。

講義の最中に、落ち着かない学生ややる気のない学生を見かけたときには、見て見ぬふりをせず、しっかりと注意を与えるようにしている。中でも、私語をやめない学生がいる場合には、注意を与えた上で、繰返すときには容赦なく講義室からの退室を促している。

期末試験後には、朱書きの模範解答を自分のオフィス横に掲示するように努めている。これにより、自分の成績の確認を含め、学生が筆者のオフィスを訪ねて来る機会が増えたように感じる。いつも感じることだが、期末試験後に試験問題の解説や講評をする機会が取れないことを残念に思うが、試験の成績を自主的に聞きに来るように事前に学生に伝えておくことで、少しでも学生に事後の学習上の注意を与えることができると感じている。学生毎に、試験結果を褒めたり、陥りやすい間違いを指摘し改善点を個別指導したりする行為は重要だと感じている。

以上、自らの拙い経験の中から、少しでも効果のあった教育上の工夫について披露させていただいた。実際には、紙面に書けない失敗例もあり、学生に逆に指摘されて気付く欠点も多々あることは事実である。今後も大切にしたいと考えていることは、より良い教育方法を模索し実践しつつ、自分で変化を起こすことを恐れない教員でありたいと考えている。そして、一人でも多くの学生に、講義は理解できると楽しいものであることを伝えたいと考えている。

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