21年度 優秀教員のことば

「日頃の教育に対する工夫,及び今後の教育への抱負」 — 情報・メディア工学科  山田 徳史

日頃の教育に対する工夫

私が福井大学に着任したのは9年以上前になります。着任以前は6年間以上ポスドクでしたので、教育の経験は殆どなく、講義に関して非常に不安がありました。ちょうど模擬講義導入の直前でして、模擬講義をやらず済んだことに心底ほっとしたことを覚えています。着任後、講義のやり方など全くわかりませんでしたので、「自分だったらどういう講義をわかりやすいと思うか」と自問自答することから、またそれまでに受けた講義の中で「よかった」と思えるものの真似をすることから出発しました。そして、試行錯誤も経て、現在では以下のスタイルで講義を行っています。(1)講義の初めに前回の要点を復習する。(2)原理・基本を重視し、折にふれてそこに立ち戻る。(3)計算は重要なものに限定した上で、詳細を示す。また式の変形にはどのような「意図」が伴っているのかを説明する。(4)板書のみでself-containedになるよう心がける。(5)1回の講義が「きりのよいところ」で終わるように組み立てる。(6)ときどき学生に基本事項を質問する。(7)毎回FeedBack Sheetを渡し、簡単な問題演習を課す。FeedBack Sheetは添削して返却し、出来が悪い場合には再提出させる。(8)途中で5分間休憩する。(9)毎回出席をとるとともに、FeedBack Sheetの提出が伴わない場合には出席とはみなさない。(10)一番後ろの席は着席禁止とする。(11)講義前に席の間を巡回し、内職物をしまわせる。(12)板書をとり、授業を理解し、FeedBack Sheetに取り組んだ学生がきちんと得点出来るような試験問題を作成する。

工夫と言えるほどの特殊なことは行っておらず、ちょっと幼稚な内容に苦笑された方もいらっしゃると思いますが、現状を把握し、どうするべきかを考えた結果、上のようなやり方に落ち着いた、という次第です。なお、上のうちのいくつかは、講義によっては全くふさわしくないと思います。私がこれまで担当してきた講義は主に数物系でして、その経験のみに基づいたスタイルであることをお断りしておきます。

今後の教育への抱負

これも抱負と言えるほどのことではないのですが、「後々まで重要性を失わないと思われる基礎的な事項をしっかりと理解させる」という点を、これまでも重視してきましたし、今後も徹底したいと思います。課題としては、講義の中で学生への問い掛けをもっと増やし、対話しながら講義を進めていくスタイルに近づけていくことが挙げられます(なかなか難しいのですが)。ところで、以前は講義がうまく行かないと2日くらい落ち込んでいました。ところが最近は落ち込む余裕すらなく、1時間もあれば見事に回復するようになってしまい、危ない兆候だと思っています。幸か不幸か、学科のカリキュラム改革で私の担当する科目は総入れ替えになり、また一から試行錯誤を積み重ねていきたいと思っています。


講義は教育のごく一部であり、講義以外のことについても触れるべきだったかもしれませんが、字数の関係上、講義に絞って述べました。

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