23年度 優秀教員のことば

「日頃の教育に対する工夫、及び今後の教育への抱負」 — 情報・メディア工学科 山田 徳史

日頃の教育に対する工夫

私が大学生だったとき,唯一真剣に取り組んだ授業がありました。その授業に遅刻しそうになったときは,タクシーに乗ってでも山道を越えて教室に駆けつけたものでした。その授業は,ストーリーがはっきりしていてわかりやすく,板書も的確でそれを写せば教科書いらずと思えるほどの,今思っても最高の授業でした(今でもその講義ノートにはお世話になっています)。また,途中5分間の休憩を設けており,そのお陰で集中力を持続させることができました。私は,福井大学に着任するまでは7年近くポスドクでしたので,大学教育に携わるのは福井大学に来てからが事実上初めてでした。どのような授業をするか,と考えたとき,大学時代に受けたあの授業のまねをしよう,と決めたことは自然な流れでした。今,私が授業で実践していることは,その先生の授業のまね+αです。まず,ストーリーを明確にし,その上で,山登りに例えると「今は何合目か。ここまでどんなルートだったか。この先頂上までどう進むのか」ということを,要所要所で繰り返し説明します。次に,「飛躍のない説明」を心がけています。どうしても飛躍せざるを得ないときは,飛躍することを言った上で,どうすればその飛躍を埋めることができるのかについても可能な範囲で補足します。そして,授業の途中で5分間の休憩を設けています。5分間は,それまでの内容を振り返って理解を深めるための時間としていますが,トイレに行ったりするなどの自由度の高い使い方を認めています。板書中心の授業ですので,ノートをきちんと取るよう学生には常々言っていますが,ノートを取る習慣のない学生,ノートの取り方がわからない学生もいるようで,そこは悩ましいところです。ただ,板書の仕方には心がけています。字はお世辞にもきれいとは言えませんが,ある程度大きく書く,行間を空ける,前後関係がわかるように書く(スライド式の黒板を使っていますので,①,②,・・・という具合に,黒板の左上に番号を振る),などしています。板書中心の授業では一方通行になりやすいので,そう頻繁ではありませんが授業の中で学生に質問をするようにしています。また,毎回の授業でFeedBack Sheet(簡単な課題を書いたプリント)を配り,例えば火曜5限の授業では水曜18時半締切,というように余り時間をおかないで提出させ,添削の上,必要に応じて再提出させています。以前は5,6回再提出させたこともありましたが,最近は時間が取れず,再提出は1回のみとしています。

思い返すと,高校生のときも,大学生のときも,ノートは友人達によく貸していましたし,塾で教えていたときもわかりやすいということは言われていましたので,まとめたり伝えたりすることには結構向いているのかもしれません。そう言えば,教員免許も持っていますし・・・。

今後の教育への抱負

「後々まで重要性を失わないと思われる基礎的な事項をしっかりと理解させる」ということを、これまでも重視してきましたし、今後も徹底したいと思います。「下位層」への対応はもちろんですが,それだけでなく「上位層」をさらに鍛えて伸ばす方策も考えてみたいと思っています。

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