24年度 優秀教員のことば

「私の授業実践」                       — 物理工学科 葛生 伸

私自身,学生にとってよい教育をしているか疑問である。しかし,折角の機会であるので参考になる かどうかわからないが,私の偏った教育実践を紹介する。

物理工学科の専門科目で,物理学関係の科目は基礎実験と熱力学だけである。熱力学では,大学赴任 当初から書かせる指導をしてきた。レポートおよび特別演習と称する試験形式(資料参照可)の演習を課し,翌週を添削して解答例とともに返却している。答案には,式の変形も含めて論理の流れを言葉で略さず書かせるようにしている。書くように伝えただけでは学生は書けないので,初回授業で「レポートの書き方」を配布している。2~3 回添削するときちんとした文章を書くようになる。テスト時に,受講 前後での考えの変容を書かせたところ,多くの学生がこれを機会に考えるようになったと書いていた。

レポートやテストの答案は「想定読者」を考えて書かせている。共通教育科目「光学材料の科学」でも想定読者を考えて書かせるレポートを課していた。もっと詳しく説明してほしいとの要望があった。そこで,平成 23 年度から共通教育科目「『想定読者』を意識した説明法,自己教育法」を開講した。「想定読者」を意識して書くことは,自己学習法としても有効である。様ざまな人びとのこと考慮する習慣もつける手段としても期待している。

学士力GP関連で開講した「創造システムデザイン」(2 年前期必修)を担当している。ワークデザインとよばれるシステム設計のための創造技法を用いて,社会的な課題を解決するシステムを,グループで半期の授業期間を通じて考えてもらう。これによって,長時間考え続ける経験,グループで討論する経験をさせている。学生からも考える楽しさや,討論の仕方を知ったなどと好評である。

3 年生後期必修科目「工業と技術者」を開講している。理学系中心の専門科目の学習が社会に出てどのように役に立つかは学生にとってわかりにくい。そのため,製造業で必要な様々な知識を与えるとともに,4 回のグループ討議を通じて技術者倫理に関わる問題を考えさせる授業を行なっている。

いずれの講義の中でも,大学での学習は社会人になってから役に立つことばかりであるということで あることを強調している。本年度から学部生のための就業力育成プログラム「みらい協育プログラム」を開始した。その中の 1 年生対象のガイダンスでも,大学での学習を通じた社会人にとって必要な能力の育成の重要性を強調している。

日頃から,教育能力の向上のためにできるだけ多くの機会を捉えて,学内外で様ざまな人たちを対象とした,教育,啓発活動をするように心がけている。さらに,教育関係の学会などで実践成果を報告し, 情報交換をおこなっている。

〈実践の詳細および実践の理由等については別紙の添付資料に書きました。〉

 

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