27年度 優秀教員のことば

日頃の教育に対する工夫、及び今後の教育への抱負        — 材料開発工学科 植松 英之

如何に考えさせて、取り組ませるか?を考え教育している。例えば、学生実験の場合、人数が少なく身の周りにあふれている事象が題材となるため、考えさせるポイントを引き出すことは比較的容易で、また学生が自発的に行動できるため、比較的教育がし易く、また、教育効果は非常に高いと思われる。一方、ほぼ一方通行となりがちな座学の場合、80人の心をつかみ、能動的に取組んでもらうことは不可能に近く、教育効果を高めることは非常に難しい。つまり、得意ではない、あるいは好きではない分野に興味を持って面白いと感じてもらうための90分15回の講義を、如何に作り上げるか?に尽きると思われる。

5年程前から講義を担当しており、教員1年目の講義は酷い内容だったと鮮明に記憶している。受けている学生は全てが敵のように見え、例年行われている授業アンケートの結果は、散々たるものとなると半ば期待していた。しかし、コメントはなく平均すると"普通”の評価だった。アンケートに答えることを煩わしいことと思えば、“普通”と評価されたということは、“聞いていない”とか“興味がない”と評価されたと解釈できる。学会発表や講演会でも同じように、質問やコメントが無い虚しさと同じことと理解した。聴講者のことを思えば、少しでも理解できないと、考えることをやめ、聞くことをやめてしまうことは普通のことである。さらに、学生の場合、内容だけでなく、板書の見やすさ、スピード、少しの違和感によって放棄しがちであることから、90分15回分のドラマを作り演じることは並み大抵のことではない。従って、現在までに、客観的な立場で講義内容を見渡し、ストーリ、論理、解釈、書きやすい板書の配置等をイメージしながら準備をし、講義に望んでいる。

今回、優秀教員として選出された理由に、講義が「わかりやすい」、「丁寧」と評価されたことは、これまでの取組が伝わった証拠であり、方向性は間違っていなかったと感じている。一方で、「講義で使用しているスライドのペースが速いため、遅くして欲しい」などと改善点を挙げてくれたことは、非常に嬉しく思う。来年度から始まる新カリキュラムの実施を含め、対応していきたい。なお、授業中も含め「スライドをデータで欲しい」と言ってくれる学生達へ、嬉しい希望だけれど、講義の中で完結できるよう取組んでみてと、この場を借りて伝えます。

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