知能システム科学コース概要
本専攻・コースには「生物に学んだ知能を持ち、人の役に立つ実システムをいかにつくるか」と いう命題を中心とした研究分野のスタッフが、従来の既成の研究分野の枠にとらわれず、「知能」と いうキーワードを中心に、平成 11 年度の発足以来集められています。したがって、当専攻のスタ ッフは、発足当初の電子・情報・機械・物理系からだけではなく、生物・神経・医用工学系など多 方面の研究分野から構成されています。また、カリキュラムには、計算機ソフトウエア、知識情報、 メカトロニクス、ロボット、計測、制御システム、人間情報、複雑系科学などについての科目が配 置され、従来の情報・機械・電子工学科にある、電子デバイス、機械の素材、半導体などの分野は 整理されています。さらには、多様な教育スタッフの特徴を活かし、グループディスカッションや ロボット製作を通して、他の人と協力・協調しながら問題解決できる能力を養い、さらには世界を 舞台に活躍できるコミュニケーション能力を持った人材を育てることを教育研究の目的としてい ます。これは換言すると、現在、科学技術のいろいろな分野で必要とされている「非決定論へのパ ラダイムシフト」に対応した新しい科学技術の基礎と応用を一貫して教育研究することでもありま す。 20 世紀を大量生産の時代とすると、21 世紀は共生の時代といえます。その中で、だれにでも利 用できる「情報通信」、高齢化社会の「医療福祉」、豊かなくらしを求める「生活文化」、より人間的 な工場をめざす「新製造技術」などの重要性は言うまでもありません。本専攻・コースは、21 世紀の中心と なる科学技術を担う先端技術研究開発者、高度技術者の養成を目指します。