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大学院工学研究科の沖昌也教授(生物応用化学講座)と医学部眼科学領域の高村佳弘准教授らの研究グループは、白内障の視力低下の原因である水晶体の濁りを改善する効果を持つ化合物を明らかにしました。
12月9日に福井大学内で行った会見によると、「エピジェネティクス」に着目し白内障の治療効果を示す化合物を特定したのは世界で初めてだとしています。
白内障は、レンズの役割をする水晶体が白く濁って視力が低下する病気で、軽度のものも含めると70歳以上の人のほとんどが発症するとされており、現在は、水晶体の白濁を除去し、人工のレンズを移植する治療が行われていますが、病院で利用できる有効な点眼薬はありません。そのため、発展途上国の一部では治療が行えず、手術による副作用のリスクもあります。
研究チームは、安全性や効果のさらなる研究を行い将来的に点眼薬の開発につなげたいとしています。
■論文リンク:https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0273868
■関係教員:沖昌也教授(生物応用化学講座)