工学研究科博士前期課程は組織再編します
工学研究科博士前期課程は,令和2年4月に組織再編します。
これからの高度技術者とは
将来の産業構造の変革に対応できる
将来の産業構造の変革に対応するためには,現状を分析し,問題点を明らかにし,課題として設定する課題設定力や,問題を認識し,必要な情報を収集・分析・整理し,問題を解決する問題解決力が求められます。
産業構造の複雑化に対応できる
産業構造の複雑化に対応するためには,専門の深い知識に加えて,多様な分野の幅広い知識が必要となります。
科学技術イノベーションの源泉となる
グローバル化が進む中で産業構造の変革を生み出す科学技術イノベーションの源泉となるためには,文化的,学術的に異分野の多様性を理解し,他者と協調しながら異分野を融合する能力が求められます。
本研究科博士前期課程が育成すべき人材とは
スペシャリストだけでなくジェネラリストの能力を
「これからの高度技術者」に求められる能力,すなわち,スペシャリストとしての専門の深い知識と同時に,分野の多様性を理解し,他者との協調の下,異分野との融合・学際領域の推進も見据えることができるジェネラリストとしての幅広い知識・俯瞰的視野を持つ人材を育成すべきと考えています。
再編の考え方とは
専攻の構成の考え方を変える
将来の産業構造の変革に対応できるスペシャリストとしての専門の深い知識と同時に,ジェネラリストとしての幅広い知識・視野を持つ人材の育成を可能とするためには,専攻構成は従来の研究分野で縦割りにするのではなく,むしろ横断型とした方がよいと考えました。
分野横断型の専攻構成の考え方
分野横断型の専攻構成を考える基として,本研究科の強みも考慮した上で,産業分野を工学の起源である「ものづくり」と「社会インフラ」,さらに5~10年先の情報化社会(知識基盤社会)を支える「情報化社会基盤」の3つの産業グループに括り,各グループに対応する分野横断型の3つの専攻としました。
3つの新しい専攻とは
「ものづくり」に対応した産業創成工学専攻
ものづくりを支える繊維,バイオ,化学,機械関連の工業技術と技術経営を融合し,繊維,眼鏡,炭素繊維複合材料といった地域の特色ある産業から自動車や航空機,医工学機器等の各種産業の活力的な発展に資する研究開発とその教育を行い,繊維・機能性材料の開発,ライフサイエンスの発展,ニーズに応えるものづくりや技術経営に根差した「ことづくり」を担う人材を育成します。
「社会インフラ」に対応した安全社会基盤工学専攻
エネルギーの安定的確保や持続可能な都市・地域のための社会基盤実現が社会から強く求められている中,そのような安全・安心で快適・効率的な社会を創造し持続するために必要な社会の抱えているリスクの軽減や人類の利便性の向上に資する研究開発とその教育を行い,持続可能な社会の創造に必要な技術革新に取り組み,新たな社会基盤技術の創出に貢献する人材を育成します。
「情報化社会基盤」に対応した知識社会基礎工学専攻
第3次産業革命(情報・通信)および第4次産業革命(ロボット・知能システム)の技術革新を利活用して,人々が快適で活力に満ちた質の高い生活を送ることのできる人間中心の社会(Society5.0)の実現に向けた,知識基盤社会に資する基礎研究およびその教育を行い,Society5.0でも示された新しい知識・情報・技術が社会のあらゆる領域で活動の基盤として飛躍的に重要性を増す社会である「知識基盤社会」を支える工学を担う人材を育成します。
3つの専攻と 14 のコース
3つの専攻には合わせて 14 のコースがあり、博士前期課程学生はどれかのコースに所属します。コース指定の科目で専門性を、専攻全体の科目で幅広い知識・俯瞰的視野を習得します。