工学部 教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)2020年4月以降入学者対象

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工学部 教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)2020年4月以降入学者対象

入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)に沿って受け入れた学生に対し,学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げた人材を養成するため,本学の教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)および以下に述べる工学部の方針に従って,教育課程を編成するとともに,教育を実施し,学修成果を厳格に評価します。(特に関係が深いディプロマ・ポリシーの項目を[DP (a),(b)]のように表記します。)

(1) 教育課程の編成方針

  1. 教養教育を担う「共通教育科目」と専門教育を担う「専門教育科目」を開設します。教育課程全体を通してディプロマ・ポリシーに掲げた能力等の達成が担保されるよう,各科目の目的や到達目標を設定します。科目の配置(共通教育及び専門教育の配分,必修科目・選択科目の配当等)は,「共通教育の教育課程編成の方針」および以下の方針のもと,順次的・体系的に行います。
  2. 「産業実践力」と「国際教養力」に関する科目群を,共通教育科目と専門教育科目を横断して配置します。
    [DP (c),(d), (e)]
  3. 専門教育科目は「専門基礎科目」と「専門科目」により編成し,低学年時に専門にかかわる幅広い基礎知識を身に付け,学年が進むにつれてより専門性の高い知識を身に付けられるよう配置します。
  4. 専門基礎科目は,工学全般の基礎として必須である数学や物理等の科目,産業実践力に関する科目,国際教養力に関する科目等で構成します。
    [DP (a),(c)]
  5. 専門科目は「学科専門科目」,「コース専門科目」,「卒業研究」により構成します。学科専門科目は,各学科の基礎(すなわち,工学のオーソドックスな一つの分野の基礎)の学修を通して確かな専門基盤知識・技能を修得させることを主な目的とします。コース専門科目は,複数のコースをもつ学科に配置され,コースで必要な専門知識・技術および各分野の技術の展開力の基本を修得させることを目的とします。
    [DP (b),(c)]
  6. 4年次に卒業研究を通年の必修科目として配置します。
    [DP (b), (c), (d), (e)]
  7. 初年次教育を充実させるための必修科目を,共通教育及び専門科目に配置し,大学での主体的な学びに必要となる基礎的な素養等を修得させるとともに,将来のキャリアについて考える手がかりを与え,学びの動機づけを強化します。
    [DP (d),(e)]
  8. 産業実践力の中でも特に技術経営等についてより深く体系的に学びたい学生のために,副専攻を設けます。
    [DP (c), (e)]
  9. 原子力,放射線,環境,エネルギー,技術者倫理を体系的に学ぶことができる副専攻を設けます。
     [DP (b), (c)]
  10. 知識・技能を総合して問題を解決する実践的能力を育成するため,創成教育の科目を設けます。
    [DP (d),(e)]
  11. 教育課程の水準は,高等学校等までの学修内容,学術の発展動向,学生や社会の意見・ニーズなどを踏まえて設定します。

(2) 教育課程における教育・学修方法に関する方針

  1. 教育効果を高めるため,授業は,その内容や目的に応じ,講義,演習,実験・実習あるいはこれらの併用により行います。
  2. 実験・実習,演習等では少人数教育を行います。
  3. 主体的に学ぶ力を高めるため,実験・実習,演習ではアクティブ・ラーニングを前提とした授業を実施するとともに,講義にも積極的にアクティブ・ラーニングを取り入れます。また,PBL型の授業,学科横断型の授業,学修支援システムを活用した授業,インターンシップ,海外への短期留学など,多様な形態の授業を実施し,講義だけでは涵養することが難しい能力・技能等の育成を図ります。
  4. 卒業研究では,専門知識を活用して課題を解決することを通し,総合的な実践力を育成します。卒業研究の指導と評価にあたり,主指導教員のほかに副指導教員を定めます。
  5. 学修時間が確保されるよう,準備学修等の指示,組織的な履修指導,履修登録できる上限単位数の設定,オフィス・アワーの設定,自習室の設置などを行います。
  6. 全ての授業において,授業の目標,授業内容,授業方法,到達目標,評価の方法,教科書・参考書,準備学修等の具体的な指示等が記載されたシラバスを作成し,学生に周知するとともに,シラバスに従って授業を実施します。
  7. 組織的なFD活動により,教育方法の継続的な改善に取り組みます。

(3) 学修成果の評価の方針

  1. 授業科目(卒業研究を含む)の成績評価は「福井大学における多面的かつ厳格な成績評価のガイドライン」に沿って行います。科目ごとの詳細はシラバスに記載します。
  2. 卒業研究については,ディプロマ・ポリシー等の観点から,複数の教員により評価を行います。
  3. ディプロマ・ポリシーに掲げた能力等の評価は,授業科目(卒業研究を含む)の成績評価を総合化して行います。

教育課程のうち主に専門にかかわる部分について,各学科の方針は以下の通りです。

機械・システム工学科

 機械・システム工学科では,専門的知識・能力に加え,幅広い知識と異分野コミュニケーション能力を有する高度専門技術者を育成するため,以下の方針に沿って教育を行います。

(1)教育課程の編成方針

  1. 1年次前期に,学科共通の専門導入・基礎科目を中心に配置します。
    [DP (MSa)]
  2. 1~2年次に,工学全般の基礎である数学や自然科学,情報技術の科目を配置します。
    [DP (MSa)]
  3. 1年次後期には,仮配属として学生は機械工学コース,ロボティクスコース,原子力安全工学コースのいずれかに所属します。
    [DP (MSb)]
  4. 1年次後期~2年次に,機械系,知能システム系,原子力系いずれかの基礎となる専門的な科目を中心に配置します。
    [DP (MSa), (MSb)]
  5. 2~3年次に,専門に係る技術等の修得を目的とする実験・演習科目を配置します。[DP (MSb),(MSc)]
  6. 3年次には,本配属として学生は所属コースを決定します。                      [DP (MSb)]
  7. 3年次に,コースごとにそれぞれ機械工学,ロボティクス,原子力安全工学の高度な専門知識に係る科目を配置します。 
    [DP (MSb)]
  8. 4年次において卒業研究に専念できるように,卒業研究に着手するための要件を設け,これを満たした学生だけが卒業研究を実施できます。
    [DP (MSb)]
  9. 技術者がグローバルに活躍する上で必要な技術英語に係る科目を4年次に配置します。
    [DP (MSd)]

(2)教育課程における教育・学修方法に関する方針

  1. 学科専門科目では,確かな専門性とともに,広い視野と柔軟な思考力の涵養を図ります。
  2. 専門技術者として身に付けるべき技能については,演習科目や実験・実習科目を設け,講義科目と演習・実験・実習科目の連携により,専門的技能の定着を図ります。
  3. 実験科目では,自主的な取り組みのもと,講義科目で学んだ専門技術を段階的に修得させ,更に,少人数でテーマに取組ませることにより,計画性,協調性,コミュニケーション能力,問題解決能力の涵養を図ります。
  4. 専門知識の幅を広げられるよう,学生が所属するコースの専門科目だけでなく,他コースの専門科目を履修できるようにします。

電気電子情報工学科

(1) 教育課程の編成方針

  1. 1年次には,工学全般の基礎である数学や物理の科目,電気・電子系と情報系に共通な基礎知識などを扱う科目を中心に配置します。
    [DP (EIa)]
  2. 2年次には,電気・電子系あるいは情報系の基礎となるやや専門的な科目を中心に配置します。
    [DP (EIa), (EIb)]
  3. 3年次には,「電子物性工学コース」「電気通信システム工学コース」「情報工学コース」の高度な専門知識に係る科目を中心に配置します。
    [DP (EIb)]
  4. 2~3年次には,専門に係る技術等の修得を目的とする実験科目を配置します。
    [DP (EIb),(EIc)]
  5. 技術者がグローバルに活躍する上で必要な技術英語に係る科目を配置します。
    [DP (EId)]

(2)教育課程における教育・学修方法に関する方針

  1. 講義のみで十分な理解を得ることが難しい場合には,演習科目を設ける,講義と演習を組み合わせた授業を行う,講義科目と実験科目の連携を行う,などの工夫により内容の定着を図ります。
  2. 実験科目では,学修内容を踏まえたテーマ設定により,専門に係る技術等を段階的に修得させます。また,一定の期間をかけて少人数でテーマに取組ませることにより,計画性,協調性,コミュニケーション能力などの涵養も図ります。
  3. プログラミング教育においては,教育用電子計算機システムを活用した実習を行い,質の高いプログラミング能力を育成します。また,同システムを授業時間外にも利用できる環境を整備し,主体的な学修を促します。
  4. 専門知識の幅を広げられるよう,コースでの科目の履修がおろそかにならない範囲で,コースをまたぐ履修が行えるようにします。

建築・都市環境工学科

(1)教育課程の編成方針

  1. 1~2年次には,工学全般の基礎である数学や物理,情報の科目,建築学と都市環境工学に共通な基礎知識などを扱う科目を中心に配置します。 
    [DP (ACa)]
  2. 1~2年次前期には,建築学と都市環境工学に共通の基礎となるやや専門的な科目を段階的に配置します。 
    [DP (ACb)]
  3. 2年次後期以降には,「建築学コース」「都市環境工学コース」の各コースにおいて高度な専門知識に係る科目を中心に配置します。 
    [DP (ACb)]
  4. 3年次を中心に,専門知識を活用し応用的な総合力や産業実践力を含めた幅広い知識・能力を修得する科目を配置します。 
    [DP (ACb),(ACc), (ACd)]
  5. 技術者に必要な倫理や社会的責任に係る科目を配置します。 
    [DP (ACe)]
  6. 「建築学コース」では卒業要件が建築士の受験要件を満足するようにします。「都市環境工学コース」においても建築士の受験要件が得られるように科目を配置します。
    [DP (ACb)]
  7. 卒業要件がJABEE認定要件を満足するようにします。
    [DP (ACa),(ACb), (ACc), (ACd), (ACe)]

(2)教育課程における教育・学修方法に関する方針

  1. 講義のみで十分な理解を得ることが難しい場合には,演習科目や実験・実習科目を設けて講義科目との連携を図ったり,講義と演習または実験・実習を組み合わせた授業を行ったりすることにより内容の定着を図ります。
  2. 少人数のグループ学修を行う科目を設置することにより,学生同士が共同して専門的な課題を解決できるようにします。
  3. 各コースに分かれた後も両コース共通で受講可能な科目を設置することにより,学生が柔軟な学修計画を立てられるよう,内容や時間割等に配慮します。

物質・生命化学科

(1)教育課程の編成方針

  1. 1,2年次を中心に,工学の基礎的要素を身に付けるため,数学や物理の科目など「工学基礎を学ぶ」科目を配置します。
    [DP (MBa)]
  2. 1,2年次を中心に,物質・生命化学の基礎を身に付けるため,「物質・生命化学の基礎を学ぶ」科目を配置します。
    [DP (MBa), (MBb)]
  3. 2,3年次には,「繊維・機能性材料工学コース」「物質化学コース」「バイオ・応用医工学コース」の高度な専門知識に関する「専門知識を学ぶ」科目および「コースを越えて幅広く専門知識を学ぶ」科目を配置します。
    [DP (MBb)]
  4. 卒業研究を開始するまでに,専門に係る技術等の修得を目的とする「実験の手法を学ぶ」科目をバランス良く配置します。
    [DP (Bb),(MBc),(MBd)]
  5. 卒業研究を開始するまでに,実践的な能力の習得を目的とする「産業実践力を身に付ける」科目をバランス良く配置します。
    [DP (MBc),(MBd),(MBe)]
  6. グローバルに活躍できる人材育成を行うために「国際教養力を高める」科目を配置します。
    [DP (MBd)]

(2)教育課程における教育・学修方法に関する方針

  1. 講義のみの授業で十分な理解を得ることが難しい場合には,対応する演習科目を設ける,授業中に演習を取り入れる,対応する実験科目と連携する,などの工夫により内容の定着を図ります。
  2. 実験科目では,学修内容を踏まえたテーマ設定により,専門に係る技術等を段階的に修得させます。また,一定の期間をかけて少人数でテーマに取組ませることにより,計画性,協調性,コミュニケーション能力などの涵養も図ります。
  3. 学生の個性に応じ,コースにかかわらず学科内の科目を履修できるようにします。

応用物理学科

(1)教育課程の編成方針

  1. 1年次には,カリキュラムを概観する科目,その学修に必要な数学,物理の基礎的科目を中心に配置します。
    [DP(APa), (APe)]
  2. 2年次には,物理学におけるやや専門的な科目として,物理・数学・計算機科学の科目を中心に配置します。
    [DP (APa), (APb)]
  3. 3年次には,理工学の確固たる基礎知識とそれらを応用する能力を身に付けるため,応用物理学分野を含む,専門的な物理系科目を中心に配置します。
    [DP (APa), (APb), (APc), (APd)]
  4. 2~3年次には,物理学を中心とした理工学の理解を深めるため,物理・化学系科目を配置します。
    [DP (APb), (APc)]
  5. 1~3年次には,実験に必要な技術や,レポート作成に必要な,文章,図表,数式,プログラム等で表現する能力の修得,課題を計画的に進め,期限内にまとめる能力を育成することを目的とする実験科目を配置します。
    [DP (APa), (APb), (APc), (APd)]
  6. 技術者がグローバルに活躍する上で必要な技術英語に係る科目を配置します。
     [DP (APd)]

(2)教育課程における教育・学修方法に関する方針

  1. 数学系・物理系・計算機科学系の基礎的科目には,演習科目を設け,さらに講義と演習を発展的に組み合わせた講究授業を行うなどの工夫により,定着を図ります。
  2. 実験科目では,自然科学の基礎的実験から,先端工学まで,学修内容を踏まえたテーマ設定により,理工学に係る実験技術等を段階的に修得させます。また,一定の期間をかけて少人数チームでテーマに取組ませることにより,計画性,協調性,コミュニケーション能力などの涵養も図ります。
  3. コンピュータサイエンスと,数学・物理学・化学との融合を目指し、計算機科学系科目では,講義科目と実験科目の連携を行います。
  4. 実験科目と卒業研究では,自主的・継続的に学修し,文献等を調べながら,自ら知識を獲得できる能力を育成します。

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